4月の無職の時のポストからずいぶんと経ってました。
あれからベイカーとフロント業務が同時に出来るキッチンの仕事を見つけました。フロントサイド寄りの仕事へ移動したいと考えていたので、これはラッキーでした。オフィスワークも同時に探したけれど、これは日本の経験をそのまま伝える事が難しい感じでした。
実際始めてみると、接客業務はトレーニング無しで自分なりの常識の範囲で対応。
POSシステム操作も開店前に簡単な説明を受けて、じゃ、あとはヨロシク的な感じに。返金・キャンセルの仕方などは説明無しで、毎回Googleに頼ってなんとか処理。
うーん、これはどういう事なのかな、この先を考えると不安でしかない感じでした。ベイカーの業務も言われていた内容とは程遠い感じになっていました。
この時はキッチンの仕事だけでは生活が厳しいので、同時に超パートタイムの仕事も始めていました。
しかし、毎日がこのような状況だったのでフルタイムの仕事を再度探し始めてました。でも、パートタイムの仕事と両立できる場所となるとかなり難しく、毎日悩んでました。
思い切ってパートタイムの仕事の上司に状況を説明した所、働ける時間をもう少し私にくれるということに。
長く働けると期待して始めた仕事場でしたが、結局辞める事にしました。理由としては、自分が学びたい事がそこには無かったからです。
今までのキャリアを捨てて新しいキャリアへ動く為にある程度の犠牲は仕方がないのだけれど、年収がかなり減ってしまうので生活がかなり厳しくなりました。それでもなんとか今年の夏は終わりました。
秋になってスローシーズンに入り、パートタイムの仕事も終わりました。同時に新しい仕事を探し、カナダでは初めて店頭での接客をすることになりました。今までキッチン内での仕事は、毎日同じ人達と慣れた感じの会話で長くカナダに住んでいても初対面の人と話すのは苦手でした。でも今回のパートタイムの仕事でかなり人と話す事に慣れたことができたのが良かったです。
今、ものすごく実感しているのは、シェフとしてのキャリアを築きそして自分のお店を持つ、もしくは自分がそのポジションでトップにならない限りいつまでも誰かの下で働く事になる。そしてそれは時としてかなり辛い状況になるということ。長く同じ場所で働いていると上の人がいなくならない限り、自分はずっとその人の部下。若い人達がどんどん入ってきて自分が体力的にも辛くなっている事を感じる日々。精神的にも体力的にも年々辛かったです。今は金銭面でかなり辛い状況なのですが、先を考えて今動いて良かったと思えるようになるように毎日の仕事をこなしています。